2016年09月20日

生命操作の問題(3);先端医療の光と陰

 今年のサイエンスアゴラ・研究問題ワークショップ「本音で語る」では、生命操作の問題を取り上げます。
 例年同様、問題群の背景や構造を、私見と腕力の許す限りで、6回分のエントリーを使って大雑把に整理してみたいと思います。

 3回目の今回は、実際の先端医療のいくつかに関して、その内容と陰日向を概観します。
 医療技術と、その基盤にある科学、実際の技術や治療法の運用と、その運用の場面にある問題を整理します。

1)治療薬開発―医薬品2010年問題
 2011 年のサイエンスアゴラで実施した「本音で語る“夢の薬”〜2010 年問題をぶっ飛ばせ〜」でも扱いましたが、現在、新規の医薬品開発は、特に低分子化合物のそれは、昔に比べて困難を極めています。自ずと抗体医薬や遺伝子組み替え産物などに、新規医薬品及びその候補はシフトしており、またドラッグリポジショニングと呼ばれる「ある医薬品を別の治療目的に用いる」試みも進んできています。とはいえ、世界の医薬品開発動向を見ると、第1相から第3相までの臨床試験において、行われている臨床試験の件数は漸増傾向ではあります(例えばこちらを参照)。
 現在、新規医薬品の主要な開発標的疾患は、中枢神経系の疾患(特にアルツハイマー型認知症、パーキンソン病)や各種のガンで、これに感染症(ワクチンなど)や筋骨格系(リウマチや骨粗鬆症など)、循環器系、免疫系、呼吸器系などが続いています(例えばこちらを参照)。
 元々、医薬品開発はハイリスクハイリターンであり、多大な年月と費用を投じて行われています。その中での開発競争は熾烈を極め、医薬品業界の合併や統合は近年盛んで、企業の大型化や多国籍化も進んでいます。そのことが、医療経済にもたらす影響も大きく、保険制度で賄われる国の医療費が外資系に流れたり、開発の費用と時間の増加に伴い薬価が急騰したりなど、医療そのものや地域社会の持続可能性に関わりかねない事態も発生しています。

 参考となるページを挙げておきます。

政策研ニュースこちらも参照)
・BB-Bridge
 2016年版 世界の抗体医薬品開発の方向性とビジネス展望
・CiteLine
 Pharmaprojects 医薬品研究開発動向レビュー 2016年
・日経 BP net
 MBA講座:なぜ日本の製薬会社は苦戦しているのか
・厚生労働省 医薬品産業ビジョン 2013
・Sclipintelligence Japan
 12300品目に:2015年医薬品研究開発動向レビュー
・JHSF 創薬基盤技術の最新動向を探る

2)臓器移植、人工臓器
 2010 年の改正臓器移植法施行後、脳死臓器移植の例数が急増しました。
 臓器移植とは、読んで字の如く、ある人の身体から摘出した臓器を、他人の身体に移植する医療行為のことで、ある種の病気や怪我のために特定の臓器が機能しなくなった場合、それを他人の臓器で代用するという狙いがあります。現在の日本の法体系下では、移植できる臓器に制約があり、健康な家族からの生体移植は胚、肝臓、腎臓(何れも部分提供)、脳死者や心臓死者からの死体移植は心臓、肺、肝臓、腎臓、膵臓、小腸、眼球(角膜)です。
 世界各国ではアメリカ、欧州各国、オーストラリアで普及している移植医療ですが、日本ではまだ比較的例数が少なく、2012 年現在で移植希望者にしめる移植者の割合は角膜移植の 58 %(=1,358/2,333)を除けば、軒並み 1〜10 %程度です。例えば腎移植が 1.4 %(=174/12,656)、心臓移植が 12 %(=28/231)という具合です。
 後述しますが、他人の脳死や心臓死、家族の重大な肉体的負担を前提にして成り立っており、それがもたらす社会的影響や倫理的問題は厳然とあります。他方、移植を受けた当事者は、一部の例外を除き、内服の免疫抑制剤を生涯に渡り常用することになり、その副作用や拒絶反応との闘いも待っています。他方で、移植により人生の繋がった患者にとっての生の福音や、その患者の人生が繋がることに拠る社会的利益もあり、臓器移植の是非や功罪を論じるのは困難です。
 他方、不足しがちな臓器を人工的な機器(人工心臓、人工透析装置など)の実装や、他の動物(ブタなど)で作出したヒトの臓器、培養細胞の3次元印刷で人為構築した模擬臓器の移植で対応することの研究なども進んでいます。前者は社会的インフラの問題(例えば公共交通機関での携帯電話の使用可否や、体外型人工臓器の提供施設による制約など)、後者はやはり別の倫理的問題(実験動物福利や、培養細胞の由来による倫理的問題など)があり、これをどうクリアするかも問題と云えば問題です。
 なお、輸血や献血も広い意味での臓器移植と捉えることは出来ますが、今回は別扱いにします。

 参考となるページを挙げておきます。

(臓器移植とは?)
・厚生労働省 臓器移植の現状
・日本臓器移植ネットワーク
 LINK1LINK2LINK3LINK4
・グリーンリボンキャンペーン 臓器移植の基礎知識
・日本移植者協議会 臓器移植の現状
世界各国の移植状況が知りたい
・アステラス製薬
 なるほど病気ガイド・移植(臓器移植)
(関連の技術開発)
・3D printer navi
 3Dプリンターで心臓の鼓動を再現
・自治医科大学 先端医療技術開発センター
 (こちらも参照)
(解説記事)
・CareNET
 心臓移植 件数は増加も、さらに増える待機者
2010年の改正臓器移植法により提供者数は大幅増
・ダイヤモンドオンライン
 なぜ日本では臓器移植が根付かないのか
(拠点)
・埼玉医科大学国際医療センター/臓器移植センター
・東邦大学医療センター大森病院 腎センター
(人工臓器)
・J-Stage 人工臓器(日本人工臓器学会)
・健康・医療館 人工臓器とは
・ドクターズガイド 家庭の医学 人工臓器
・国立循環器病研究センター 研究部 人工臓器部
・東北大学大学院医工学研究科 人工臓器医工学

3)遺伝子治療
 一部の先天性疾患では、遺伝子に何らかの異常があるものがあり、ある種の蛋白質が作られないことで発症するものがあります。
 例えば、アデノシンデアミナーゼ欠損症の場合を紹介します。ヒトの第 20 常染色体にあるアデノシンデアミナーゼという酵素の遺伝子における先天的変異に由来し、核酸塩基の一種アデノシンを代謝できなくなります。このため、細胞内に異常な代謝産物が蓄積し、それが T リンパ球で起こると、免疫不全症(SCID;重症複合免疫不全症)の原因になります。その治療法として、病原性を持たない特殊なウィルスにアデノシンデアミナーゼの遺伝子を挿入した DNA を入れ込み、それを人為的に骨髄の造血幹細胞に感染させて所定の遺伝子をゲノム DNA に導入し、その幹細胞を骨髄に移植するという操作を行った事例があります。この操作が、いわゆる遺伝子治療です。世界初の症例は 90 年にアメリカで行われ、日本でも 95 年に初めて実施され、その歴史がまだ浅いとはいえ、世に出てから 20 年を超えました。
 遺伝子導入の方法は、体外で導入した細胞を体内に移植する方法と、遺伝子導入に用いるウィルス(ウィルスベクター)を注入する方法の2通りがあります。前臨床段階の研究は日進月歩で、治療対象をガンの他、AIDS や生活習慣病(心血管系疾患)、筋ジストロフィーなどに拡げる試みや、遺伝子導入にウィルスを用いない方法の開発、ウィルスベクターの安全性向上の取り組みなど、様々な展開があります。
 この手法は、その技術自体の特殊さと、遺伝子操作を行うという内容ゆえ、現在は一部の重度の先天性疾患や、末期ガンなどに限り適用され、現状では実用化こそされ、普及しているとは言えないものです。しかしながら、有害な遺伝子の機能の抑制や、欠損した遺伝子の補充などにより、これまでは助からなかった病気の治療に可能性を見出す手法ではあります。現在の条件下では、遺伝子治療を行う対象はあくまで体細胞であり、この処置をした個人の中で遺伝形質の改変は完結するため、継代の遺伝的影響は発生しません。ただ、それが生殖細胞に影響する操作を行う場合や、iPS 細胞や ES 細胞に対して類する操作を行う場合(で、生殖器の再生医療に供する場合)には、遺伝的影響が原理的には発生し得ます。また、遺伝子の組み込みの段階で目的の遺伝子が想定通りにゲノム DNA へと挿入されない場合には、有害副作用につながります(フランスやアメリカで、白血病を併発した事例があるようです)。その場合の患者のケアをどうするかは、なかなかの難問でしょう。

 参考となるページを挙げておきます。

・中外製薬 (バイオのはなし)遺伝子治療とは?
・バイオインダストリー協会
 遺伝子治療とはどんな技術でどんな効果があるのですか
・アンジェスMG株式会社 遺伝子治療とは
・医療法人再生未来 遺伝子治療
・がん治療新時代 Web
 新たな局面を迎えた遺伝子治療
・大学ジャーナル
 脂肪細胞を使った世界初の遺伝子治療研究を開始 千葉大学
・厚生労働省 日本の遺伝子治療の課題

4)遺伝子編集、細胞治療
 用語の混乱が多少ありますが、細胞に遺伝子操作を施すことを総称して、ここでは遺伝子編集と呼ぶことにします。
 最近、ゲノム編集と呼ばれる技術が注目を集めています。CRISPR/Cas9 システム、TALENZFN など、生命科学の研究者や技術者以外には馴染みのない手法が幾つかあります。詳細はリンク先をご覧頂くとして、要は生物のゲノム DNA を人為的に改変することが出来る技術です。この手法は、基礎生命科学において、特定の遺伝子の生理的意義を網羅的に調べるための基礎的技術としてよく使われる一方で、遺伝子治療やウィルス感染治療に役立つ可能性も提唱されています。
 この手法は、広い意味での遺伝子操作の一種です。左記の3つの他にも、遺伝子組み換え法の CRE/LoxP システムが遺伝子改変動物の作成に使われ、遺伝子産物の生理機能や生理的意義の解明に役立つなど、遺伝子操作の技術は今や科学研究の世界で広く使われています。
 その遺伝子操作の応用による大きな成果の一群が、京都大学の山中伸弥さんによる人工多能性幹細胞(iPS 細胞)の構成です。この幹細胞は、卵割の進んだ受精卵から作られる幹細胞である胚性幹細胞(ES 細胞)とは異なり、体細胞にウィルスベクターを用いて遺伝子導入することで、その体細胞を脱分化させることにより作られます。ただ、その際に導入された遺伝子は、ES 細胞で特徴的に働いている4つの遺伝子(Oct3/4、Sox2、Klf4、c-Myc)であり、その意味で iPS 細胞の誕生は ES 細胞の知見に多くを負っていると言えます。
 理研 CDB の高橋政代さんのグループによる、加齢黄斑変性の患者への人工網膜シートの移植手術に際して、その細胞シートは当該患者の体細胞に由来する iPS 細胞から作られました。その後、iPS 細胞の作成法や応用志向の前臨床研究は日進月歩で進んでおり、臨床適用に進むまであと一歩の所までは来ています。他方、ES 細胞そのものも基礎研究や前臨床研究は進められており、日本にはその供給拠点が2ヶ所あります(国立成育医療研究センター、京都大学再生医科学研究所)。
 遺伝子編集した細胞を用いた、細胞や組織の移植による移植医療は、まだ実績の僅かな、これからの医療です。その遺伝子操作を行うこと自体や、基になる細胞の由来がもたらす倫理的問題は、現在盛んに議論されている最中で、この技術を医療に用いること自体に対する違和感は、根強いものがあります。他方で、この技術がもたらす可能性に大きな期待を寄せる向きがあるのも確かで、知験に相当する臨床レベルの実証実験の段階をどのように着実に進めるかとなると、社会との相互作用の観点でもまた難しいところです。

 参考となるページを挙げておきます。

(遺伝子編集、遺伝子組み替え)
・コスモバイオ株式会社
 特集:ゲノム編集(Genome Editing)とは
・福岡大学理学部化学科 機能生物科学研究室
 遺伝子工学の技術
・サルでもわかる遺伝子組み換え
 遺伝子組み換えの基礎知識
・Alter Trade Japan
 遺伝子組み換えの何が問題?
(遺伝子改変動物)
・医薬基盤・健康・栄養研究所
 ノックアウト動物の作出
(ES 細胞、iPS 細胞)
・ライフサイエンスの広場
 ヒトES細胞研究・生殖細胞作成研究
・慶応大学 SKIP ES細胞
・国立成育医療研究センター 再生医療センター
・京都大学再生医科学研究所 幹細胞研究部門
・京都大学 iPS 細胞研究所(CiRA)
 →トップページ
 →iPS細胞とは?
・中外製薬 バイオのはなし「iPS 細胞とは?」

5)生殖医療
 生命操作と云えば、多くの方々が真っ先に思いつきそうなのが、生殖医療技術です。
 社会の成熟に伴う初婚年齢の上昇や、女性のキャリア形成困難などが背景にある中で、不妊治療の力を借りて、或いは子宝に恵まれ、或いは苦しみながら子どもを諦める女性が、今増えています。その歓びや苦しみの直面の基にあるのが、不妊治療に用いられる生殖医療技術という側面があります。
 一般的には、タイミング法から人工授精を経て、体外受精へとステップアップしていくことが多く、その際に排卵のタイミングを内分泌系に作用する医薬品で制御したり、或いは外科的操作で卵巣から卵細胞を採取して、或いは卵子と精子の自発的な受精を待ったり、或いは顕微鏡を用いた操作で精子を卵子に注入したりといった操作が行われています。
 更にその先の技術開発で、いわゆる「三人親体外受精」や、卵巣の一部又は全体を摘出して原子卵胞を人為的に活性化する人工賦活化法なども行われるようになりました。人工賦活化法は東京、神奈川、福岡の産婦人科において、全額自己負担の条件下で既に試行的に実施され、「三人親体外受精」の変種である「オーグメント療法」も大阪の産婦人科で行われています。ただし、何れも臨床研究段階にあり、実績としては無いに等しく、手法としての確立はかなり先になりそうです。
 生殖医療技術は、広い意味での細胞治療の一つであり、その細胞治療の中では最も成果を上げているものの一つと強弁することは出来ますが、やはり自然の摂理に添った妊娠や出産の流れを人為的に操作すると云うことそれ自体に対する違和感は根強く、それは思想的に向き合う市民活動家や人文社会系の研究者のみならず、実際に生殖医療を受けている当事者の間にも大なり小なりあるようです。技術としての確立の度合も、その成功率が年齢の減少関数という一面があり、その事実が当事者の女性にとっての苦しみの源泉になっています。

 参考となるページを挙げておきます。

(生殖医療とは?)
・日本生殖医学会
 生殖補助医療にはどんな種類があり、どこに行くと受けられますか?
(最先端特殊技術)
・ローズレディースクリニック
 IVA(原始卵胞体外活性化法)について
(Cf. こちらも参照)
・京野アートクリック(仙台)
 in vitro activation ( IVA:原始卵胞体外活性化法)
・HORACグランフロント大阪クリニック オーグメント療法 こちらも参照)
(3人親体外受精)
・WIRED
 「3人の親による体外受精」が英国で承認される
・Nature ダイジェスト
 「3人の親による体外受精」にゴーサイン
 LINK1LINK2LINK3
(生殖医療と生命倫理)
・日本医学会
 7.生殖医療と生命倫理
・シノドス
 生殖医療は「科学の濫用」か?

6)医療工学―エンハンスメント問題
 生命操作と云えば、生殖医療の次に思いつきそうなのが、身体増強(エンハンスメント)の問題です。
 不可逆的な運動障害(神経麻痺、脊髄損傷、脳梗塞後遺症など)で運動機能の大幅な低下、又は喪失した人が地力で歩けるようになる装置や、発話能力が失われた人のためのコミュニケーションツールの開発が、今進んでいます。
 先述の通り、以前から各種の埋め込み型人工臓器(人工網膜、人工関節、人工内耳など)で身体機能の代替を図る事例は少なからずありました。また、栄養剤や育毛剤、カツラ、豊胸手術と乳ガン全摘患者の乳房再建の関係など、身体機能の回復と増進の境目がハッキリしない事例も多数あります。
 医療行為を超えた身体機能の増強は、いわゆるエンハンスメント(身体増強)として、批判的な文脈で語られる場合があります。ただ、その“医療行為を超えた”ところの判断が何とも微妙で、論者たちの間でも合意が取れているとは言いがたい現状もあります。
 身体増強の行き過ぎがもたらす問題点として、最も分かりやすい事例の一つは、スポーツ選手のドーピング問題でしょう(想像に難くないと思われるので、ここでの補足説明はしません)。また最近、ドイツの走り幅跳びのパラ五輪選手がリオ五輪に出場することの是非で議論になったのは、記憶に新しいところです。他方で、身体機能の向上を人生の歓びにしている方が多くいるなか、それを実感できない境遇の人はどうする?(例えば、先天性の全盲者に人工網膜を施して、その人が見える歓びを感じられるか?など)という論点もあり得ます。

 参考となるページを挙げておきます。

(エンハンスメント問題)
・レオン・カス「治療を超えて」(こちら…元の報告書…も参照)
(BMI、BCI 関連)
・国立障害者リハビリテーションセンター研究所
 研究プロジェクト
・産業技術総合研究所 プレスリリース
 脳波計測による意思伝達装置「ニューロコミュニケーター」を開発
・大阪大学国際医工情報センター 臨床神経医工学
・京都産業大学
 “思っただけ”でアームが動く!?ーBMIと脳研究の世界ー
・理化学研究所
 長期安定性を誇るブレインマシンインターフェイス(BMI)技術を確立
 脳波で電動車いすをリアルタイム制御
サイバーダイン株式会社(ロボットスーツ)
・日本経済新聞
 iPSとロボで脊髄損傷治療 慶大とサイバーダイン

7)その他
 医療機器の開発でも、画期的なものが幾つか出ています。
 既に一部で実現している遠隔医療。病理診断や、定期診療レベルのもの(特に在宅診療)は既に運用されています。
 その遠隔医療を手術で実現した「ダヴィンチ」というシステムがあります。特定の技能を持った医師が、遠路その手術の現場に赴かなくても、その技能を原理的には全世界で発揮出来るというものです。既に実績を上げていますが、過誤発生時の責任問題どうする?という困難はあるようです。
 診断という面からは、膨大な医科学研究の蓄積の有効活用という側面から、人工知能による自動学習を通じた治療法探索の事例があります。先日の東京大学医科学研究所での事例は、ニュースで大変な話題になりました。ただ、これもビッグデータの扱いゆえ、その治療方針の正当性の根拠の判断と、過誤発生時の責任問題が懸念されるところで、最終的には人間である医師の判断になり、どう使いこなすかが課題です。
 医薬品や医療機器、治療法の開発をどのように管理し、運営していくかに関しての方法論は、まだ模索の段階にあるようです。規制面の問題、経済学的な問題、体制の構築と運営の問題などは、現在進行形で実践と議論の積み重ねが少しずつなされているようです。

 参考となるページを挙げておきます。

(遠隔手術)
・東京医科大学病院
 手術支援ロボット「ダヴィンチ」徹底解剖
・sign
 『AR医療』による遠隔手術で、医師たちは透明人間になる?
・ダイヤモンドオンライン
 地球横断手術も夢ではない 実績を積み上げることが先決 手術ロボット「ダ・ヴィンチ」
 LINK1LINK2
・NatureInterface
 [特別企画]遠隔医療を可能にするロボット手術システム--光石 衛
・MedSafe.net 遠隔医療における現状と課題

(AI のビッグデータ利用)
・engadget 日本語版
 IBMのWatson、わずか10分で難症例患者の正しい病名を見抜く。
・NHK NEWS WEB 国内初 人工知能が救ったがん患者の命

(プロジェクト管理)
・ARO 協議会 第4回学術集会プログラム

 次回第4回では、医療の受け手である患者や、医療の担い手である医療従事者について考えます。
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2016年09月19日

生命操作の問題(2);現在の生命科学の最先端

 今年のサイエンスアゴラ・研究問題ワークショップ「本音で語る」では、生命操作の問題を取り上げます。
 例年同様、問題群の背景や構造を、私見と腕力の許す限りで、6回分のエントリーを使って大雑把に整理してみたいと思います。

 2回目の今回は、現在の生命科学の様々な分野に関して、その内容を概観します。
 一口に生命科学といっても、医療や福祉に関係しそうなものだけで、その幅の広さが広大になり、しかしながら医療や福祉の特定の題材を初めから狙って基礎研究から開発プロジェクトを起こすことがそもそも困難であることを理解するのが、今回の目標です。

1)科学雑誌という社会的存在
 通常の場合、研究者が自らの研究成果を世に問う場は、学会年会などの研究会での研究発表や、学会及び科学雑誌における論文、研究成果をまとめた書籍などです。自然科学やその関連分野(医学、薬学、工学、農学など)の研究の場合、成果発表の殆どは科学雑誌における論文で行われます。
 研究者が自らの研究成果を科学雑誌に投稿し、掲載されるとその論文が研究成果として認められます。ただ、論文が世に出ることは、その研究成果が科学的な知として確立し、定着するための第一歩であり、論文や学会発表そのものが知の確立を意味するわけではありません(一部の製品の広告で、学会発表や論文掲載の事実が売り文句として使われることがありますが、その事実のみが製品の正当性の根拠になるかというと、大なり小なり微妙と云うべきでしょう)。

 さて、数多ある科学雑誌には、研究者業界内で共有されている格付けがあります。
 その格付けが存在すること自体の善し悪しはさておき、その格付けが論文そのものの信憑性の根拠として扱われている実態はあります。例えば、その論文の著者の信頼性や、業績そのものの正当性、その雑誌に掲載された事実がその論文著者の研究費申請にもたらす影響など、ことあるごとに研究者自身や業界関係者の実感するところとなるわけです。
 それ自体は単純な善し悪しでは片付けられませんし、研究成果を論文の数や格で測ることの是非も論点としてはありますが、現状では科学雑誌に掲載された論文が、研究者の社会に対する知的貢献の結実の1つの基本となっています。

 代表的な総合雑誌を挙げておきます。ご存じの名前がきっとあるでしょう。

Nature
・Nature - Scientific Reports
Science(日本語版はこちらに)
ProNAS U.S.A.
Scientific American(これの日本語版が日経サイエンス

2)分野その1;生化学・分子生物学
 代表的な雑誌を挙げておきます。
Nature Biotechnology
Cell
The Journal of Biological Chemistry
The Journal of Biochemistry

 生化学は生体を構成する物質の化学的性質を調べる学問、分子生物学は生化学に立脚して、生体物質の物理的、化学的性質が生命現象の発現機序にどのように関与しているかを調べる学問です。その延長線上に、蛋白質や核酸(DNA、RNA など)、糖鎖、脂質、及びそれらの構成要素(アミノ酸、ヌクレオチド、単糖類、脂肪酸など)や代謝産物の生理的影響、及びそれらを“加工”して得られた物質(各種の薬物、蛋白質工学や遺伝子工学の産物など)の生理機能の分子論的基盤を調べるところがあり、その視点が細胞や生体組織、個体に一段〜数段上がると、そこから先は生理学の守備範囲になります。
 遺伝子の実態が核酸(DNA、RNA)の塩基配列であること、DNA の複製や DNA から RNA への転写、RNA から蛋白質への翻訳、蛋白質の翻訳後修飾なども生化学や分子生物学の守備範囲で、それらの現象の機序にも未解明の部分が今なお少なからずあります。

3)分野その2;生物物理学、数理生物学
 代表的な雑誌を挙げておきます。
Biophysical Journal
・Biochimica et Biophysica Acta (BBA)
  - Biomembranes
  - Bioenergetics
  - Gene Regulatory Mechanisms
  - General Subjects
  - Molecular Basis of Disease
Biological Cybernetics
Journal of Mathematical Biology

 生命現象を物理学の視点(現象の定量的な記述や、物理量の時間変化及び空間分布)から扱う学問が生物物理学、生命現象の時間変化や空間分布の様子を数式に載せて理解するのが数理生物学です。前者は細胞内のカルシウムイオンの動態、神経細胞における活動電位の伝搬や細胞間の情報伝達、生体高分子(蛋白質、DNA など)の高次構造や分子動力学、生化学反応系のネットワークの動力学的な振る舞い、心臓や骨格筋などの筋肉の収縮、免疫系や内分泌系の細胞間相互作用などを扱います。後者は、一連の現象を量的に記述するモデルを考え、或いは基礎方程式から現象を記述して、その現象の合理的な説明を試みます。

4)分野その3;神経科学
 代表的な雑誌を挙げておきます。
Nature Neuroscience
Journal of Neurophysiology
The Journal of Neuroscience
Neuron
Brain

 文字通り、中枢神経系(脳、脊髄など)と末梢神経系(交感神経、副交感神経、他)を構成する細胞の性質やそれらの相互作用及びネットワーク、神経組織の機能や生理的意義、中枢と末梢との間の情報の流れやその制御、中枢神経における高次機能と部位、関与する細胞との関係などを守備範囲にします。
 古くから、その電気的な興奮を物理や数理の文脈で理解する試みが幅広く行われ、生命現象の数理モデルとの親和性が高い分野です。そうした基礎的な知見の応用可能性は広く、コンピュータの計算原理や各種の病態診断の根拠などに、得られた知が2次利用されてきました。最近は、神経系の機能に障害を持つ人(脊髄損傷や先天性障害など)の神経機能を外部装置で補佐するシステムも現れ、その動作原理の基盤になるのも神経科学の知見です。

5)分野その4;発生学、再生医療
 代表的な雑誌を挙げておきます。
Developmental Biology
Genes and Development
Developmental Cell
Stem Cells

 基礎的には、生殖細胞が受精後に個体になるまでの一連の機序や、組織(皮膚、血液、胃腸や口腔の粘膜など)の新陳代謝及び傷害後の組織再生の機序などを守備範囲にしています。細胞の分裂や増殖に関する基礎的な機序は生化学や分子生物学に多くを負っていますが、増えた細胞が特定の機能を持つ細胞に分化していく過程が、個体の発生や組織の形成及び再生の鍵を握っています。
 日本人がノーベル生理学医学賞を受賞した iPS 細胞(人工多能性幹細胞)や、その事実上の前段階にある ES 細胞(胚性幹細胞)の作出や、それらからの組織や臓器の形成もこの分野の守備範囲であり、また生殖医療における卵子や精子の状態や個体の生育なども守備範囲にしています。

6)分野その5;免疫学
 代表的な雑誌を挙げておきます。
The Journal of Immunology
Nature Immunology
Journal of Allergy and Clinical Immunology
American Journal of Transplantation

 基礎的には、個体及びそれを構成する物質群を外部から進入した異物から守る仕組みとしての免疫系の働きを対象とし、その免疫系を構成する細胞群(T リンパ球、B リンパ球、各種の白血球など)と、それらの細胞群が作り、他の細胞や異物などに働きかける物質群(抗体=免疫グロブリン、補体、サイトカイン、分化抗原群(CD)など)、各種の免疫現象(異物攻撃、炎症など)を守備範囲にしています。
 免疫系の働きは、個体の自然治癒力の一つの基盤としての意味を持つ一方、その影響による新たな疾患(花粉症、各種の過敏症、膠原病などの自己免疫疾患)の基盤としての意味を持ちます。医療との関わりでは、輸血における血液型の問題、ガンの発症、臓器移植における免疫抑制などが問題としてあります。

7)分野その6;その他
 代表的な雑誌を挙げておきます。
(再生医療)
Journal of Tissue Engineering and Regenerative Medicine
(BMI・BCI)
PROS Computatonal Biology
(遺伝子工学)
Journal of Genetic Engineering and Biotechnology

 再生医療は文字通り臓器移植が守備範囲。BMI(Brain-Macine Interface)や BCI(Brain-Computer Interface)は、神経障害を持つ人の運動機能を、コンピュータにより外部から神経系を介して制御する装置やシステムの総称。遺伝子工学は、考えている遺伝情報を DNA や RNA に人為的に入れて、遺伝子を“最適化”する手法のことで、遺伝子組み替えによる各種産物をどう作るかと関連しています。

 上記の一連の科学雑誌に掲載されている論文の多くは、基礎的な生命科学の知見の集積であって、それが直ちに医薬品開発や治療法の開発に直結するものではありません。そこから先の、病態の科学的な記述と解析を経て、それに働きかける手法とその妥当性を検証する作業が必要です。
 医療行為は、必要な訓練を受けた医療従事者でありさえすれば、誰がやってもその手順に従えば同じ結果を得るものでなければ、確立した医療行為として完結しません。科学の世界では、これを“再現性”と呼びます。同じ条件の病態に対し同じ処置を施して、同じ治癒効果が得られることを期待して、必要な医療行為を行うのが、臨床医療の基本です。その「同じ条件」「同じ処置」のところには大なり小なりブレがありますが、想定される範囲の変動に収まっていれば、効果があると判定するのが普通です。尤も、その「同じ条件」「同じ病態」を見出すことに大小の困難はあり、それが医療の有効性の問題にまつわる根元となっています。
 臨床医療は、確立した知見を総動員して(悪く云えば「在り合わせの寄せ集め」で)、病態を抱えて困っている患者のために最善を尽くすことが守備範囲です。そして、その守備範囲の地盤固めと、守備範囲を広げることもまた大切な営為であり、そこを担うのが医科学です。その医科学の基盤となるのが、各種の生命科学であり、また物理学や数学、統計学、情報科学だったりするわけです。

 次回第3回は、先端医療の光と陰に触れます。
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2016年09月18日

生命操作の問題(1);病気の治療法開発と生命科学

 今年のサイエンスアゴラ・研究問題ワークショップ「本音で語る」では、生命操作の問題を取り上げます。
 例年同様、問題群の背景や構造を、私見と腕力の許す限りで、大雑把に整理してみたいと思います。
 今回から6回分のエントリーを使って、順次まとめていきます。

 1回目の今回は、病気の治療法の開発の実態と、それに対する生命科学の寄与、およびその間に横たわる障壁に関して概観します。殊に、その最先端にある、いわゆる生命操作技術と称されるもの、およびその背後にある各種の医療技術と、その基盤にある科学との関係について考えます。

1)そもそも生命操作とは?
 博物学的な分類や形態記述から始まった生物学が、生化学や分子生物学、システム論的な構成論的生物学、情報学などとの融合や統合を経て、現在の生命科学の姿になったのは、90 年代後半〜今世紀初頭の時期と云って良いでしょう。その現在の生命科学において、DNA や蛋白質などの生体高分子、各種の細胞や組織、臓器、身体の一部を制御ないし交換することも、今や大なり小なり可能なものになりつつあります。かといって、産業機械の如く部品の交換が容易に出来ないのが生命体であるとの理解も進んできており、また部品の集積として生命体を捉えること...要素還元主義...に対する批判も、生命科学の研究そのもの、またその延長線上にある医科学や医療において、踏まえるべき常識になりつつあります。

 ただ、良くも悪しくも、生命体を構成する物質や組織、及びそれらの集積の様式に対する理解が、科学としての生物学、生命科学を進めてきたことは事実であり、科学はその対象に干渉し、これを制御することでその対象の理解を試みます。そうである以上、生体を構成する物質や組織を何らかの意味で外的に操作する行為は否が応にも行われることになります。

 多くの言説が、生命操作について、定義をし、論じています。一部を挙げておきます。

・NHK 福祉ポータル ハートネット 生命操作−復刻版−
・ALIVE 動物の生命操作と生命倫理
・日本学術会議 生命科学の全体像と生命倫理こちらも参照)
・森岡正博
 人間の生命操作に対する批判的見解に関する予備的考察(1)
 人間の生命操作に対する批判的見解に関する予備的考察(2)
・京都精華大学 生命操作技術をすすめることの是非
・(書籍)教文社 生命操作は人を幸せにするのか

 論点は多岐に渡り、認識の大小の差異はありますが、概ね「以前は不可能だった遺伝子操作や生殖制御、生体機能の増強」を生命操作と定め、その内容や意義、問題点(特にその倫理的、社会的、経済的側面)を論じています。

 本稿では、生命操作を以下のように定義します。
[定義]
 何らかの意味で確立された科学的知見に基づき、生体高分子(蛋白質、核酸)やそのネットワーク、細胞やその集合体、生体組織の一部又は全部、生体システム(免疫系、神経系、造血系、生殖系、運動系など)に外的な操作を施すことで、その生理現象や生理機能を制御する技術的操作の総称。


2)治療法開発の流れと生命科学
 さて、何かある疾患があるとき、確立された治療法が存在する場合や、その治療法に改良の余地があって、利益が大きく害悪が少ないと期待できる場合には、医師はその治療法又はその小幅改訂版を採用し、他の医療従事者もその方針に従い、患者も...必要な説明を受け、同意すればとの前提で...その治療法を受け入れるのが普通でしょう。
 ただ、そうした既存の治療法及びその改訂版、組み合わせでは上手くいかないような場合には、新しい治療法を検討し、試すことが視野に入ってきます。既知の生命科学の知見を応用することで、その新しい治療法の開発が出来る場合でも、そこに研究の余地が発生する場合には、治療法の開発から臨床現場での適用に至るまでの道のりは、一筋縄でないことの方が普通です。ましてや、治療法の原理や技術の原理になる基礎的な部分の科学的知見に研究の余地がある場合には、その困難は更に増します。

 さて、そうした治療法が出来るまでの道のりは、どのようなものでしょうか?

 対照として、医薬品開発の場合を例に、その概略を述べます。
 外科的操作を伴う場合なども、およその流れは大同小異と言えます。

 新規の医薬品開発にあたって、最初にやることは、一般に標的となる病気に関して、その病理や病態、経過、及びそれらの発生機序を明らかにすること。次に、標的となる機序とその鍵を握る分子や細胞を特定すること。そして、一連の結果を踏まえて、それらの分子や細胞に作用する物質を徹底的に探索します。多くは低分子ですが、最近は分子量の大きなもの(500〜1,000 g/mol 程度)や、多量化した高分子(ペプチド、蛋白質)、及び生物試料からの粗生成物等(生薬エキス、死菌、生きた微生物など)を用いる場合もあります。
 次に、取り上げる物質が生体の構造や物性、生理作用を徹底的に調べます。その上で、培養細胞や実験動物にその物質を投与して、有効性や安全性の前評価を行います。ここまでが、前臨床試験と言われるものです。
 その段階を通過した物質が、いよいよヒトに投与される段階が、臨床試験(いわゆる知験)です。ある意味で文字通り、人間を素材にした動物実験の一面はあります(ヒト以外の動物で有効性と安全性を評価したあと、ヒトで同じことを行うという意味で)。3段階で行われ、少数の健常者を対象にした第1相、少数の有志の患者を対象にした第2相、多くの患者を対象にした第3相にわかれ、途中のどの段階で重大な問題が発生してもそこで終了という厳しさがあります。
 第3相臨床試験を通過した物質が、必要な手続きを経て承認されると、医薬品として世に出ます。そして、国の薬価基準に収載されると、処方薬として医者から患者の手に渡ります。
 なお、デビュー後にも市販後調査という審査があり、そこで引っかかるとデビュー後のオジャンもあり得ます。

 上記で医薬品を医療機器、外科処置に置き換えると、治療法開発は大筋で同じものになります。ただ、外科処置を伴う場合や、医薬品開発でも抗ガン剤の場合などには、第1相臨床試験において健常者を対象としないことが普通です。

 こうしてみると、前臨床試験までの段階で基礎的な生命科学の研究が大いに寄与し、臨床試験の段階でも素養レベルの生命科学や他の自然科学、数学、統計学などの寄与があることが分かります。

3)技術開発をめぐる社会の動き〜そこにある光と影〜
 最先端の医療技術に接する機会は、その内容にもよりますが、たまたまその対象になるある病気や怪我を経験し、その治療対象としてその医療技術にアクセスしうる条件に恵まれた人に限られることが普通です。ただ、その病気やけががある日突然、誰のところにやってくるかが事前に分からない以上、潜在的には誰でもその最先端医療にアクセスする可能性は大なり小なりあると考えるべきでしょう。多くの医療従事者や医科学研究者は、その前提で研究や開発、医療の実践を行っているはずです。
 ただ、科学的知見や技術が正しく適用され、それを希望する人にとっての生きる力になる幸せな事例ばかりでないのもまた、実態です。希望する人に希望通りに適用して、幸せな結果にならない事例は、最先端の場ではままあります。また、患者の側がそれをそもそも希望するか?という自己決定権の問題もあります。もともと標準医療であっても、その適用は手探りの側面が強く、一定範囲の不確実さはあります。それが最先端医療になれば、その不確実さは増します。そのことを受け入れることの出来る患者や医療従事者がどれだけ居るかとなると、現実的な難しさは更に増します。
 具体的な問題群は今後徐々に後述していきますが、そうした問題を直視して乗り越えるために、誰が何をどうしたら良いのかも、一筋縄ではないでしょう。

 次回第2回は、医科学の基盤となる生命科学の最先端の、ほんの一端に触れます。
posted by stsfwgjp at 23:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする