2011年01月10日

開催報告・WS「本音で語る科学技術政策」

 大変遅ればせながら、開催報告です。
 主催者の1人(横山)のブログからの転載ですが、これを以て報告第一弾に代えます。

 企画の主意は、
“'80年代後半からみた当時の未来としての現在='10年代における“未来の科学技術”として、実現したものやしなかったものが何であり、それを裏打ちするインフラや制度が何であったかを理解する。そして、それをヒントに、いまから見て 30 年後の未来における科学技術がどのようなものであり、それを実現するためにどういった制度やインフラ等が必要なのかを考える”
...というものでした。

 主催者の1人(横山)にとっては、NPO 法人サイコムジャパン在籍時以来続けている、ワークショップ「本音で語る」シリーズの続きです。長らく、研究倫理問題(第1回;2006 年)やポスドク問題(第2回;2007 年)など、研究者業界に頑として存在し続ける負の側面を直視する企画として、科学研究に主体的に関与する人たちの問題を主に扱ってきました。
 今回は初めての試みとして、前向きな内容にしてみました。具体的には、自分たちで科学技術の理想像と、それを実現するインフラについて、何かを提言するところまで考えてみようと云う主意のセッションにしてみました。

 前半は小講演、後半は来場者を交えた討論という形式は第1回から踏襲していますが、前回から後半をグループ討論にしています。
 前半のトークセッションでは、久保田淳さん(東京大学医学系研究科)より上記のテーマに沿って「自分の思う20年後の未来の科学技術」について語っていただき、続いて本企画の共同主催者・千葉磨玲(総研大)より、20年前の科学技術白書の記載内容のまとめと当時の世情からみた、当時からの未来としての現在について講演をしていただきました。併せて、千葉より今回のテーマや手法について簡単にご紹介いただいた後、後半のトークセッションへの導入となりました。
 当座の質疑でも、既に双方向的なやり取りが盛んで、場は和やかに盛り上がりました。また、取材に来ていただいたサイエンスチャンネルのカメラクルーの方々にも、突発的にお話を伺い、映像技術の発展が社会を動かす原動力になっているというお話、分かりやすく科学を伝えていくという夢についてコメントを頂きました。
 後半のトークセッションでは島が3つ出来て、それぞれに盛り上がりました。その内容のまとめは、再利用を前提として現在進めているところです。
 残念ながらというか、勿論というか、90 分の制限時間では議論を収束させるのは困難で、エネルギーと人口問題の話、技術の進展と人間の変革(意識、生活、他)の関係、技術の進展と倫理問題とのトレードオフの問題に関して議論が進んだところで中座となりました。しかし、第2回を何処かで必ず設けて、何らかの提言まで持っていきたいと思います。
 その様なわけで、ネット連動企画と共に、実は本企画は現在進行中です。

 当日の twitter での生中継の模様をまとめたものが、こちらにあります。雰囲気だけでも伝わればと思いますので、パソコンから当ブログをお読みの方は(閲覧環境依存性が懸念されますが)是非ご覧下さい。
posted by stsfwgjp at 22:34| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年11月18日

科学技術白書を読んでみよう

 いよいよ、本番が明後日に迫ってきました。
 今回は、当日の内容に関係のあるお話です。

 今回、今から 20 年後のありそうな科学技術の未来と、そのために必要なことを考える上で、文部科学省の科学技術白書をヒントにしています。

ざっと見て、今から 20 年前と云うと、日本で万博ブームの末期だった頃ですね(思えば、筑波科学博 EXPO '85 は、早いもので今から約 25 年前。'90 年の大阪・花と緑の博覧会も 20 年前でした)。
 往時の科学技術白書を、以下で見ることが出来ます(1988〜1993 年)。

・昭和 63 年版はこちら
・平成元年版はこちら
・平成2年版はこちら
・平成3年版はこちら
・平成4年版はこちら
・ついでに、平成5年版はこちら

 詳しくは、当日に共同主催者の1人(この人)からお話ししますが、ざっと見てみると、今なお云われ続けている題材が当時から多く言及されていることが判ります。
 昭和 63 年の段階で、国際連携の重要性、様々な分野の振興(宇宙・航空、海洋、原子力、生命科学、材料、情報・電子、ソフト系科学技術など)、科学技術振興基盤の強化等に、すでに言及があります。
 折しもバブル経済の絶頂期からその崩壊までの時期と重なり、その中で「豊かさとは何か?」という反省的な議論も少しずつ出始めた時期でした。そんな中、研究者業界を取り巻く厳しい状況が平成元年から云われ始めていました。そうした基盤的な問題意識も、当時からあったのです。大学院重点化がおこなわれ始めたのも、ほぼこの時期でした。

 科学技術の研究開発に関する国際的な連携も、この時期から云われ始めました。平成2年版の白書では、世界各国の科学技術政策の動向が比較されています。その一方で、日本でも科学技術政策大綱の見直しが平成4年に閣議決定されました。科学技術会議自体の設置は昭和 34 年(1969 年)ですが、科学技術基本計画が制定された平成7年の前後から、日本の科学技術予算は実は飛躍的に増え続けています。

 国際的な連携という側面からは、平成3年版に言及のある、いわゆる地球環境問題への取り組みや巨大科学研究(宇宙ステーションや核融合など)も見逃せません。最近になって、日本人の宇宙飛行士が宇宙ステーションに長期滞在するようになりましたが、その取り組み自体は政策レベルでも平成初期から行われていたわけです。

 基盤レベルの問題に関する言及は、毎年のように行われています。平成2年版には研究費や研究人材、技術貿易や論文発表数の国際比較が行われ、平成3年版には科学技術活動のグローバル化(国境を越えた連携)と共に、国内の研究体制に関して言及があります。平成4年版には、逆に国内の地域間連携や都道府県レベルでの科学技術振興体制の重要性が謳われる中で、国内の研究体制の実情が分析されています。平成5年になると、若者の科学離れに対する危機感と共に、日本の科学技術の動向が分析されています。

 これ以外にも論じうる論点はいくつもありますが、続きは本年 11/20(いよいよ明後日です!)のワークショップ当日に色々お話できればと思います。
 当日お話ししきれない内容に関しては、また続きを別の機会に出来ればと思いますが、以上のことは、私たちの社会と接点を持つ科学技術の未来を考える上でヒントになると、当企画主催者一同は考えています。
posted by stsfwgjp at 14:26| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年11月07日

ポスター作りました・その2

 当ワークショップのポスターを2つ作りました。その2つめ。
 pdf 版もこちらにありますので、どうか印刷してばらまいて頂くなどしていただければ幸甚です。

アゴラ2.JPG
posted by stsfwgjp at 17:24| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ポスター作りました

 当ワークショップのポスターを2つ作りました。まずは1つめ。
 pdf 版もこちらにありますので、どうか印刷してばらまいて頂くなどしていただければ幸甚です。

アゴラ1.JPG
posted by stsfwgjp at 17:20| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年11月04日

ネット上でも皆さんご参加を! お題です。

 さて、今回の企画は、前回のサイエンスアゴラでの「本音で語る“大学とは何か”」、同じく前々回「本音で語る『研究問題』〜研究問題メーリングリストの10年〜」に続き、ネット連動型で進めていきます。
 当日は、twitter にて会場から生中継を行う予定です。そのハッシュタグは後日発表します。

 さて、今回は当日会場にお越しいただけない(...かもしれない)方々のために、本企画に参加して頂けるように、お題を用意しました。是非とも、お手持ちのブログや twitter のアカウントで発言して頂ければと思います。

 お題は、以下です。

「自分が考える“ありそうな未来の科学”と“それを実現するために必要なもの”」

 twitter のアカウントをお持ちの方は、サイエンスアゴラ公式のハッシュタグ#sciagora10 で、ご意見、ご要望、上記の題材に関してのコメントなど、つぶやいていただきますよう、どうぞ宜しくお願いします。
 または、主催者の電子メールアドレス, 若しくは横山の科学コミュニケーション活動専用メールアドレス までお寄せいただくか、twitter にて @yokodon001 または @sf2_jp 宛てにつぶやいていただければと思います。
 ご自身のブログでご意見をお書き頂ける場合は、是非ともお書き頂いた旨を主催者宛に(電子メールででも twitter ででも)お知らせ頂ければ幸いです。

 お寄せいただいたご意見は、当日の進行に反映させ、また今後のために2次利用もさせていただければと思います。

 どうぞ宜しくお願い致します。
posted by stsfwgjp at 23:55| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする