2011年04月20日

ワークショップ「震災後の世界で何をするか〜科学コミュニケーションの役割を問う」の趣旨説明

 このエントリーでは、緊急ワークショップ「震災後の世界で何をするか〜科学コミュニケーションの役割を問う」の開催趣旨に関して、説明します。



 2011 年3月 11 日以降、未曾有の規模の被害と影響をもたらした東日本大震災。
 東北地方から関東地方にかけての沿岸部を中心に、地震と津波のため多くの人的及び物的な被害が発生し、実に1万人以上の尊い人命が失われました。そして、その影響により、東北から北関東にかけての多くの基幹産業が打撃を受けた影響で、日本全国はおろか世界の経済活動にも悪影響が生じることになり、農業、食品加工、医薬品製造、自動車及び鉄道部品の供給に重大な支障が生じています。
 更に、それに加えて、福島第一原子力発電所の津波被害に端を発する一連の大事故の動は、世界が固唾をのんでその動向をいま見守っているところです。先日、その事故の評価は NIES(国際原子力放射線事象評価尺度)のレベル7にまで引き上げられ、その影響の大きさは旧ソ連のチェルノブイリ原子力発電所に次ぐものとなっています。

 そんななか、第3期科学技術基本計画の策定以後、徐々にその存在や活動が認知されるようになってきた科学コミュニケーションは、3月 11 日以降今に至るまで、何が出来たでしょうか? 科学・技術と市民社会の橋渡し、或いはある分野の専門家と非専門家の橋渡しをするべき存在としての科学コミュニケータは、何をしてきたのか、或いはこれから何をして行くべきなのか。そのことが、科学コミュニケーションの内部で喧しい議論の種になっており、またこの事で社会からも大小の批判が出ています。

 科学コミュニケーションそのものは、本来は平時のそれを想定したものであり、今回のような緊急時のそれは危機コミュニケーションとして区別すべきと云う論調もあります。一理あると思いますが、科学と社会の接点に於ける危機的状況のみの専門家が科学コミュニケーションと全くの独立別個のものと、果たして云えるのでしょうか。両者を分けて考えることの意義は理解出来るものの、その関係(相違点や類似点を含む)を理解し整理した上で、両者の相互乗り入れを図ることも重要だと考えられます。

 他方で、これから被災地の復興や社会不安の除去、原発問題の解決などのために、科学技術の専門家や、橋渡し役としての科学コミュニケータに出来ることは、多々あると思われます。それぞれの専門とする仕事に従事することも勿論重要ですが、その上でどんな積み増しが出来て、それにどう云った意義があるのかを考えることには、大きな意義があると考えられます。

 そうした意義に関して、今回は科学技術政策ウォッチャーとしてご活躍で、病理医としても日々ご奮闘の榎木英介さん(サイエンス・サポート・アソシエーション代表)をお迎えして、ワークショップ形式で科学技術の専門家や橋渡し役としての科学コミュニケータの、緊急時や復興時に置ける社会貢献のあるべき姿に関して議論する場を持つことにしました。

 今回の成果は、提言などの対外的な発表をはじめとして、可能な限り2次利用することを前提としたいと思います。
 皆さんのお越しと、建設的で有意義な議論を、お待ちしております。
posted by stsfwgjp at 18:56| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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