2010年10月24日

科学コミュニケーションって?

 ところで、そもそも“科学コミュニケーション”って何でしょうか?
 それを、今回は少しだけ掘り下げてみます。

(注 10/25 22:31 現在で未完です。)

 一番分かりやすい定義は、サイエンスアゴラ公式ページにある下記であろうと思います。
 (旧いですが、2006 年版のリンクを張っておきます。そこから一部改編の上での転載です。)

<改編付き引用ここから>

科学コミュニケーションとは

 科学のおもしろさや、科学技術をめぐる課題について、多くの人々に伝え、共に考え、人々の意識を高めるような活動の全てを、科学コミュニケーションと総称します。
 子どもたちを対象にした科学ショーや実験教室、科学系博物館などの活動をはじめ、研究機関の一般公開や、研究者による市民講演会、サイエンスカフェなどの取り組みや、研究者と学校・メディア・行政などをつなぐ試みや地域の NPO による活動も含みます。
 最近は、特に、単に研究について解説するだけではなく、課題について共に考えていく双方向のコミュニケーションの重要性が強く言われています。


<改編付き引用ここまで>

 関連する内容は、それこそ多岐にわたります。
 その一覧が、こちらにあります。

 自然科学の研究者コミュニティーでは、いわゆるアウトリーチ活動が科学コミュニケーションと同義とみられ、また科学ショーの活動や草の根活動をしている方々、サイエンスカフェの活動をしている方々などの間では、テレビの科学ショーや科学本(特に読み物系の書籍)の出版、テレビの科学番組などが科学コミュニケーションの分かりやすい具体例であると理解されています。
 勿論、それらも科学コミュニケーションだと、筆者も考えます。

 ただ、落ち着いて世の中を見渡してみると、例えば、ビジネスの世界でも製品の性能に関する科学・技術に立脚した議論や談義は普通に見られるし、臨床医療の世界でも、医療人と患者さん、医療人同士、医薬品・医療機器メーカーと医療人の間のコミュニケーションが多々見られるわけです。
 学校教育でも、理科教育は、科学を題材にした先生と生徒の対話による、題材の理解と相互理解をはぐくむ側面があり、やっぱりその意味で科学コミュニケーションです。これは、大学や大学院等の高等教育でも、官民の研究所での研究活動でも...研究者同士、教員と学生の間の議論や情報交換等を切り出して考えれば...大同小異でしょう。

 教育やビジネス、社会活動等の場における科学を題材にしたコミュニケーションを問題にすると、その問題意識は科学的な問題に立脚するものであっても、物理学者ワインバーグが云うような「科学に問うことが出来ても、科学に答えることの出来ない問題」に発展するものが多々出てきます。例えば、遺伝子組み換え技術の社会的受容の可否、原子力発電の問題、産業廃棄物処理場建設問題、研究者のキャリアパス形成、研究分野の重点的予算配分とその是非、開発駆動型の企業活動における取組内容の選択の問題、などなど。
 それぞれがどのような意味で科学コミュニケーションなのかに関する説明は、またの機会にしようと思いますが、皆さんにも考えて頂ければと思います。

 そう云う意味では、科学コミュニケーションという営みそれ自体は、とてもありふれたものだと云えると思います。

 逆に、それゆえに、あまりに守備範囲が広すぎて、概念としてはとっつきにくい側面があるともいえましょう。
posted by stsfwgjp at 23:22| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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