2016年09月20日

生命操作の問題(3);先端医療の光と陰

 今年のサイエンスアゴラ・研究問題ワークショップ「本音で語る」では、生命操作の問題を取り上げます。
 例年同様、問題群の背景や構造を、私見と腕力の許す限りで、6回分のエントリーを使って大雑把に整理してみたいと思います。

 3回目の今回は、実際の先端医療のいくつかに関して、その内容と陰日向を概観します。
 医療技術と、その基盤にある科学、実際の技術や治療法の運用と、その運用の場面にある問題を整理します。

1)治療薬開発―医薬品2010年問題
 2011 年のサイエンスアゴラで実施した「本音で語る“夢の薬”〜2010 年問題をぶっ飛ばせ〜」でも扱いましたが、現在、新規の医薬品開発は、特に低分子化合物のそれは、昔に比べて困難を極めています。自ずと抗体医薬や遺伝子組み替え産物などに、新規医薬品及びその候補はシフトしており、またドラッグリポジショニングと呼ばれる「ある医薬品を別の治療目的に用いる」試みも進んできています。とはいえ、世界の医薬品開発動向を見ると、第1相から第3相までの臨床試験において、行われている臨床試験の件数は漸増傾向ではあります(例えばこちらを参照)。
 現在、新規医薬品の主要な開発標的疾患は、中枢神経系の疾患(特にアルツハイマー型認知症、パーキンソン病)や各種のガンで、これに感染症(ワクチンなど)や筋骨格系(リウマチや骨粗鬆症など)、循環器系、免疫系、呼吸器系などが続いています(例えばこちらを参照)。
 元々、医薬品開発はハイリスクハイリターンであり、多大な年月と費用を投じて行われています。その中での開発競争は熾烈を極め、医薬品業界の合併や統合は近年盛んで、企業の大型化や多国籍化も進んでいます。そのことが、医療経済にもたらす影響も大きく、保険制度で賄われる国の医療費が外資系に流れたり、開発の費用と時間の増加に伴い薬価が急騰したりなど、医療そのものや地域社会の持続可能性に関わりかねない事態も発生しています。

 参考となるページを挙げておきます。

政策研ニュースこちらも参照)
・BB-Bridge
 2016年版 世界の抗体医薬品開発の方向性とビジネス展望
・CiteLine
 Pharmaprojects 医薬品研究開発動向レビュー 2016年
・日経 BP net
 MBA講座:なぜ日本の製薬会社は苦戦しているのか
・厚生労働省 医薬品産業ビジョン 2013
・Sclipintelligence Japan
 12300品目に:2015年医薬品研究開発動向レビュー
・JHSF 創薬基盤技術の最新動向を探る

2)臓器移植、人工臓器
 2010 年の改正臓器移植法施行後、脳死臓器移植の例数が急増しました。
 臓器移植とは、読んで字の如く、ある人の身体から摘出した臓器を、他人の身体に移植する医療行為のことで、ある種の病気や怪我のために特定の臓器が機能しなくなった場合、それを他人の臓器で代用するという狙いがあります。現在の日本の法体系下では、移植できる臓器に制約があり、健康な家族からの生体移植は胚、肝臓、腎臓(何れも部分提供)、脳死者や心臓死者からの死体移植は心臓、肺、肝臓、腎臓、膵臓、小腸、眼球(角膜)です。
 世界各国ではアメリカ、欧州各国、オーストラリアで普及している移植医療ですが、日本ではまだ比較的例数が少なく、2012 年現在で移植希望者にしめる移植者の割合は角膜移植の 58 %(=1,358/2,333)を除けば、軒並み 1〜10 %程度です。例えば腎移植が 1.4 %(=174/12,656)、心臓移植が 12 %(=28/231)という具合です。
 後述しますが、他人の脳死や心臓死、家族の重大な肉体的負担を前提にして成り立っており、それがもたらす社会的影響や倫理的問題は厳然とあります。他方、移植を受けた当事者は、一部の例外を除き、内服の免疫抑制剤を生涯に渡り常用することになり、その副作用や拒絶反応との闘いも待っています。他方で、移植により人生の繋がった患者にとっての生の福音や、その患者の人生が繋がることに拠る社会的利益もあり、臓器移植の是非や功罪を論じるのは困難です。
 他方、不足しがちな臓器を人工的な機器(人工心臓、人工透析装置など)の実装や、他の動物(ブタなど)で作出したヒトの臓器、培養細胞の3次元印刷で人為構築した模擬臓器の移植で対応することの研究なども進んでいます。前者は社会的インフラの問題(例えば公共交通機関での携帯電話の使用可否や、体外型人工臓器の提供施設による制約など)、後者はやはり別の倫理的問題(実験動物福利や、培養細胞の由来による倫理的問題など)があり、これをどうクリアするかも問題と云えば問題です。
 なお、輸血や献血も広い意味での臓器移植と捉えることは出来ますが、今回は別扱いにします。

 参考となるページを挙げておきます。

(臓器移植とは?)
・厚生労働省 臓器移植の現状
・日本臓器移植ネットワーク
 LINK1LINK2LINK3LINK4
・グリーンリボンキャンペーン 臓器移植の基礎知識
・日本移植者協議会 臓器移植の現状
世界各国の移植状況が知りたい
・アステラス製薬
 なるほど病気ガイド・移植(臓器移植)
(関連の技術開発)
・3D printer navi
 3Dプリンターで心臓の鼓動を再現
・自治医科大学 先端医療技術開発センター
 (こちらも参照)
(解説記事)
・CareNET
 心臓移植 件数は増加も、さらに増える待機者
2010年の改正臓器移植法により提供者数は大幅増
・ダイヤモンドオンライン
 なぜ日本では臓器移植が根付かないのか
(拠点)
・埼玉医科大学国際医療センター/臓器移植センター
・東邦大学医療センター大森病院 腎センター
(人工臓器)
・J-Stage 人工臓器(日本人工臓器学会)
・健康・医療館 人工臓器とは
・ドクターズガイド 家庭の医学 人工臓器
・国立循環器病研究センター 研究部 人工臓器部
・東北大学大学院医工学研究科 人工臓器医工学

3)遺伝子治療
 一部の先天性疾患では、遺伝子に何らかの異常があるものがあり、ある種の蛋白質が作られないことで発症するものがあります。
 例えば、アデノシンデアミナーゼ欠損症の場合を紹介します。ヒトの第 20 常染色体にあるアデノシンデアミナーゼという酵素の遺伝子における先天的変異に由来し、核酸塩基の一種アデノシンを代謝できなくなります。このため、細胞内に異常な代謝産物が蓄積し、それが T リンパ球で起こると、免疫不全症(SCID;重症複合免疫不全症)の原因になります。その治療法として、病原性を持たない特殊なウィルスにアデノシンデアミナーゼの遺伝子を挿入した DNA を入れ込み、それを人為的に骨髄の造血幹細胞に感染させて所定の遺伝子をゲノム DNA に導入し、その幹細胞を骨髄に移植するという操作を行った事例があります。この操作が、いわゆる遺伝子治療です。世界初の症例は 90 年にアメリカで行われ、日本でも 95 年に初めて実施され、その歴史がまだ浅いとはいえ、世に出てから 20 年を超えました。
 遺伝子導入の方法は、体外で導入した細胞を体内に移植する方法と、遺伝子導入に用いるウィルス(ウィルスベクター)を注入する方法の2通りがあります。前臨床段階の研究は日進月歩で、治療対象をガンの他、AIDS や生活習慣病(心血管系疾患)、筋ジストロフィーなどに拡げる試みや、遺伝子導入にウィルスを用いない方法の開発、ウィルスベクターの安全性向上の取り組みなど、様々な展開があります。
 この手法は、その技術自体の特殊さと、遺伝子操作を行うという内容ゆえ、現在は一部の重度の先天性疾患や、末期ガンなどに限り適用され、現状では実用化こそされ、普及しているとは言えないものです。しかしながら、有害な遺伝子の機能の抑制や、欠損した遺伝子の補充などにより、これまでは助からなかった病気の治療に可能性を見出す手法ではあります。現在の条件下では、遺伝子治療を行う対象はあくまで体細胞であり、この処置をした個人の中で遺伝形質の改変は完結するため、継代の遺伝的影響は発生しません。ただ、それが生殖細胞に影響する操作を行う場合や、iPS 細胞や ES 細胞に対して類する操作を行う場合(で、生殖器の再生医療に供する場合)には、遺伝的影響が原理的には発生し得ます。また、遺伝子の組み込みの段階で目的の遺伝子が想定通りにゲノム DNA へと挿入されない場合には、有害副作用につながります(フランスやアメリカで、白血病を併発した事例があるようです)。その場合の患者のケアをどうするかは、なかなかの難問でしょう。

 参考となるページを挙げておきます。

・中外製薬 (バイオのはなし)遺伝子治療とは?
・バイオインダストリー協会
 遺伝子治療とはどんな技術でどんな効果があるのですか
・アンジェスMG株式会社 遺伝子治療とは
・医療法人再生未来 遺伝子治療
・がん治療新時代 Web
 新たな局面を迎えた遺伝子治療
・大学ジャーナル
 脂肪細胞を使った世界初の遺伝子治療研究を開始 千葉大学
・厚生労働省 日本の遺伝子治療の課題

4)遺伝子編集、細胞治療
 用語の混乱が多少ありますが、細胞に遺伝子操作を施すことを総称して、ここでは遺伝子編集と呼ぶことにします。
 最近、ゲノム編集と呼ばれる技術が注目を集めています。CRISPR/Cas9 システム、TALENZFN など、生命科学の研究者や技術者以外には馴染みのない手法が幾つかあります。詳細はリンク先をご覧頂くとして、要は生物のゲノム DNA を人為的に改変することが出来る技術です。この手法は、基礎生命科学において、特定の遺伝子の生理的意義を網羅的に調べるための基礎的技術としてよく使われる一方で、遺伝子治療やウィルス感染治療に役立つ可能性も提唱されています。
 この手法は、広い意味での遺伝子操作の一種です。左記の3つの他にも、遺伝子組み換え法の CRE/LoxP システムが遺伝子改変動物の作成に使われ、遺伝子産物の生理機能や生理的意義の解明に役立つなど、遺伝子操作の技術は今や科学研究の世界で広く使われています。
 その遺伝子操作の応用による大きな成果の一群が、京都大学の山中伸弥さんによる人工多能性幹細胞(iPS 細胞)の構成です。この幹細胞は、卵割の進んだ受精卵から作られる幹細胞である胚性幹細胞(ES 細胞)とは異なり、体細胞にウィルスベクターを用いて遺伝子導入することで、その体細胞を脱分化させることにより作られます。ただ、その際に導入された遺伝子は、ES 細胞で特徴的に働いている4つの遺伝子(Oct3/4、Sox2、Klf4、c-Myc)であり、その意味で iPS 細胞の誕生は ES 細胞の知見に多くを負っていると言えます。
 理研 CDB の高橋政代さんのグループによる、加齢黄斑変性の患者への人工網膜シートの移植手術に際して、その細胞シートは当該患者の体細胞に由来する iPS 細胞から作られました。その後、iPS 細胞の作成法や応用志向の前臨床研究は日進月歩で進んでおり、臨床適用に進むまであと一歩の所までは来ています。他方、ES 細胞そのものも基礎研究や前臨床研究は進められており、日本にはその供給拠点が2ヶ所あります(国立成育医療研究センター、京都大学再生医科学研究所)。
 遺伝子編集した細胞を用いた、細胞や組織の移植による移植医療は、まだ実績の僅かな、これからの医療です。その遺伝子操作を行うこと自体や、基になる細胞の由来がもたらす倫理的問題は、現在盛んに議論されている最中で、この技術を医療に用いること自体に対する違和感は、根強いものがあります。他方で、この技術がもたらす可能性に大きな期待を寄せる向きがあるのも確かで、知験に相当する臨床レベルの実証実験の段階をどのように着実に進めるかとなると、社会との相互作用の観点でもまた難しいところです。

 参考となるページを挙げておきます。

(遺伝子編集、遺伝子組み替え)
・コスモバイオ株式会社
 特集:ゲノム編集(Genome Editing)とは
・福岡大学理学部化学科 機能生物科学研究室
 遺伝子工学の技術
・サルでもわかる遺伝子組み換え
 遺伝子組み換えの基礎知識
・Alter Trade Japan
 遺伝子組み換えの何が問題?
(遺伝子改変動物)
・医薬基盤・健康・栄養研究所
 ノックアウト動物の作出
(ES 細胞、iPS 細胞)
・ライフサイエンスの広場
 ヒトES細胞研究・生殖細胞作成研究
・慶応大学 SKIP ES細胞
・国立成育医療研究センター 再生医療センター
・京都大学再生医科学研究所 幹細胞研究部門
・京都大学 iPS 細胞研究所(CiRA)
 →トップページ
 →iPS細胞とは?
・中外製薬 バイオのはなし「iPS 細胞とは?」

5)生殖医療
 生命操作と云えば、多くの方々が真っ先に思いつきそうなのが、生殖医療技術です。
 社会の成熟に伴う初婚年齢の上昇や、女性のキャリア形成困難などが背景にある中で、不妊治療の力を借りて、或いは子宝に恵まれ、或いは苦しみながら子どもを諦める女性が、今増えています。その歓びや苦しみの直面の基にあるのが、不妊治療に用いられる生殖医療技術という側面があります。
 一般的には、タイミング法から人工授精を経て、体外受精へとステップアップしていくことが多く、その際に排卵のタイミングを内分泌系に作用する医薬品で制御したり、或いは外科的操作で卵巣から卵細胞を採取して、或いは卵子と精子の自発的な受精を待ったり、或いは顕微鏡を用いた操作で精子を卵子に注入したりといった操作が行われています。
 更にその先の技術開発で、いわゆる「三人親体外受精」や、卵巣の一部又は全体を摘出して原子卵胞を人為的に活性化する人工賦活化法なども行われるようになりました。人工賦活化法は東京、神奈川、福岡の産婦人科において、全額自己負担の条件下で既に試行的に実施され、「三人親体外受精」の変種である「オーグメント療法」も大阪の産婦人科で行われています。ただし、何れも臨床研究段階にあり、実績としては無いに等しく、手法としての確立はかなり先になりそうです。
 生殖医療技術は、広い意味での細胞治療の一つであり、その細胞治療の中では最も成果を上げているものの一つと強弁することは出来ますが、やはり自然の摂理に添った妊娠や出産の流れを人為的に操作すると云うことそれ自体に対する違和感は根強く、それは思想的に向き合う市民活動家や人文社会系の研究者のみならず、実際に生殖医療を受けている当事者の間にも大なり小なりあるようです。技術としての確立の度合も、その成功率が年齢の減少関数という一面があり、その事実が当事者の女性にとっての苦しみの源泉になっています。

 参考となるページを挙げておきます。

(生殖医療とは?)
・日本生殖医学会
 生殖補助医療にはどんな種類があり、どこに行くと受けられますか?
(最先端特殊技術)
・ローズレディースクリニック
 IVA(原始卵胞体外活性化法)について
(Cf. こちらも参照)
・京野アートクリック(仙台)
 in vitro activation ( IVA:原始卵胞体外活性化法)
・HORACグランフロント大阪クリニック オーグメント療法 こちらも参照)
(3人親体外受精)
・WIRED
 「3人の親による体外受精」が英国で承認される
・Nature ダイジェスト
 「3人の親による体外受精」にゴーサイン
 LINK1LINK2LINK3
(生殖医療と生命倫理)
・日本医学会
 7.生殖医療と生命倫理
・シノドス
 生殖医療は「科学の濫用」か?

6)医療工学―エンハンスメント問題
 生命操作と云えば、生殖医療の次に思いつきそうなのが、身体増強(エンハンスメント)の問題です。
 不可逆的な運動障害(神経麻痺、脊髄損傷、脳梗塞後遺症など)で運動機能の大幅な低下、又は喪失した人が地力で歩けるようになる装置や、発話能力が失われた人のためのコミュニケーションツールの開発が、今進んでいます。
 先述の通り、以前から各種の埋め込み型人工臓器(人工網膜、人工関節、人工内耳など)で身体機能の代替を図る事例は少なからずありました。また、栄養剤や育毛剤、カツラ、豊胸手術と乳ガン全摘患者の乳房再建の関係など、身体機能の回復と増進の境目がハッキリしない事例も多数あります。
 医療行為を超えた身体機能の増強は、いわゆるエンハンスメント(身体増強)として、批判的な文脈で語られる場合があります。ただ、その“医療行為を超えた”ところの判断が何とも微妙で、論者たちの間でも合意が取れているとは言いがたい現状もあります。
 身体増強の行き過ぎがもたらす問題点として、最も分かりやすい事例の一つは、スポーツ選手のドーピング問題でしょう(想像に難くないと思われるので、ここでの補足説明はしません)。また最近、ドイツの走り幅跳びのパラ五輪選手がリオ五輪に出場することの是非で議論になったのは、記憶に新しいところです。他方で、身体機能の向上を人生の歓びにしている方が多くいるなか、それを実感できない境遇の人はどうする?(例えば、先天性の全盲者に人工網膜を施して、その人が見える歓びを感じられるか?など)という論点もあり得ます。

 参考となるページを挙げておきます。

(エンハンスメント問題)
・レオン・カス「治療を超えて」(こちら…元の報告書…も参照)
(BMI、BCI 関連)
・国立障害者リハビリテーションセンター研究所
 研究プロジェクト
・産業技術総合研究所 プレスリリース
 脳波計測による意思伝達装置「ニューロコミュニケーター」を開発
・大阪大学国際医工情報センター 臨床神経医工学
・京都産業大学
 “思っただけ”でアームが動く!?ーBMIと脳研究の世界ー
・理化学研究所
 長期安定性を誇るブレインマシンインターフェイス(BMI)技術を確立
 脳波で電動車いすをリアルタイム制御
サイバーダイン株式会社(ロボットスーツ)
・日本経済新聞
 iPSとロボで脊髄損傷治療 慶大とサイバーダイン

7)その他
 医療機器の開発でも、画期的なものが幾つか出ています。
 既に一部で実現している遠隔医療。病理診断や、定期診療レベルのもの(特に在宅診療)は既に運用されています。
 その遠隔医療を手術で実現した「ダヴィンチ」というシステムがあります。特定の技能を持った医師が、遠路その手術の現場に赴かなくても、その技能を原理的には全世界で発揮出来るというものです。既に実績を上げていますが、過誤発生時の責任問題どうする?という困難はあるようです。
 診断という面からは、膨大な医科学研究の蓄積の有効活用という側面から、人工知能による自動学習を通じた治療法探索の事例があります。先日の東京大学医科学研究所での事例は、ニュースで大変な話題になりました。ただ、これもビッグデータの扱いゆえ、その治療方針の正当性の根拠の判断と、過誤発生時の責任問題が懸念されるところで、最終的には人間である医師の判断になり、どう使いこなすかが課題です。
 医薬品や医療機器、治療法の開発をどのように管理し、運営していくかに関しての方法論は、まだ模索の段階にあるようです。規制面の問題、経済学的な問題、体制の構築と運営の問題などは、現在進行形で実践と議論の積み重ねが少しずつなされているようです。

 参考となるページを挙げておきます。

(遠隔手術)
・東京医科大学病院
 手術支援ロボット「ダヴィンチ」徹底解剖
・sign
 『AR医療』による遠隔手術で、医師たちは透明人間になる?
・ダイヤモンドオンライン
 地球横断手術も夢ではない 実績を積み上げることが先決 手術ロボット「ダ・ヴィンチ」
 LINK1LINK2
・NatureInterface
 [特別企画]遠隔医療を可能にするロボット手術システム--光石 衛
・MedSafe.net 遠隔医療における現状と課題

(AI のビッグデータ利用)
・engadget 日本語版
 IBMのWatson、わずか10分で難症例患者の正しい病名を見抜く。
・NHK NEWS WEB 国内初 人工知能が救ったがん患者の命

(プロジェクト管理)
・ARO 協議会 第4回学術集会プログラム

 次回第4回では、医療の受け手である患者や、医療の担い手である医療従事者について考えます。
posted by stsfwgjp at 23:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 科学・技術・社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする