2014年10月08日

今年も開催・研究問題ワークショップ「本音で語る研究倫理問題リターンズ」

 今年も、科学コミュニケーションの見本市「サイエンスアゴラ 2014」が東京・青海の国際研究交流大学村で開催されます。そこに、今回も我々は研究問題に関するワークショップを出展します。
 今回は、研究不正問題をテーマにしました。この問題を取り上げるのは、実は2回目です。
 サイエンスアゴラ第1回が 2006 年。その時に取り上げたのが、やはり研究不正や研究費不正の問題でした。サイエンスアゴラがその原点に立ち返るというこのタイミングに、良きにつけ悪しきにつけ、我々も縁あってその原点に立ち返ることになりました。

 以下に、今回の企画の開催要項を記します。

[開催要項]
サイエンスアゴラ 2014
第9回研究問題ワークショップ・本音で語る研究倫理問題リターンズ

 昨秋発覚した医薬品の臨床研究における利益相反やデータ改竄、今年2月に発覚した STAP 騒動など、研究の世界における不正行為が相次いでいます。実は第1回(2006 年)のサイエンスアゴラで研究不正、研究費不正に関するワークショップを開催しましたが、その時以来今に至るまで、研究にまつわる不正事件は絶えず起こり続けてきました。そうした不正行為が何故起こり、どうやったら減らせるのでしょうか? また、研究不正対策の取り組みは大学や研究機関、学会や国政のレベルで多くありますが、それらは有効に機能しているでしょうか? それらの問題に向き合い、誠実な研究をやりやすくするような科学コミュニティのあるべき姿を本音で考えます。

会場:産総研臨海センター別館 11 F 会議室2・3
日時:11 月 9 日(日) 13:00〜17:00
主催:横山 雅俊
   榎木 英介(SSA)
   #phdjp 科学と社会ワーキンググループ
ゲスト:中村 征樹さん(大阪大学全学研究推進機構)
    粥川 準二さん(科学ライター)
    坂内 博子さん(名古屋大学理学部)

およその内容:
 2部構成で実施します。
 前半はサイエンスカフェ形式のトークセッション。中村さんと粥川さんに話題提供をお願いしています。中村さんには、この8年間にあった研究不正問題を総括していただき、ご自身の経験に基づいて研究公正に関してお話しいただきます。粥川さんには、STAP 騒動や韓国のファン・ウソク事件に関する取材などのご経験を通じて、研究倫理問題に関する視座を提示していただきます。それらを基に、会場全体で一連の問題群に関して、論点を整理します。
 後半は会場全体で手と頭を動かすワークセッション。共同出展者の1人・榎木さんとゲストの1人・坂内さんに、生命科学の研究の現場の視点や、研究者業界内部の構造的な問題に関する論点整理のリードをしていただきながら、論点同士の関係をマインドマップで可視化して、誠実な研究を進められるような研究者コミュニティを作るためのロードマップをどうやって作るかに関して、皆で考えます。
 当日の模様は、ネットワーキングチャット Twitter を用いてネット中継します。用いるハッシュタグは #rire14 です。

 なお、事前申し込みを受け付けております。
 必須ではありませんが、事前にご連絡頂けると、主催者としては助かります。
 こちらのサイト:
http://kokucheese.com/event/index/223645/
から、どうぞ宜しくお願いします。
posted by stsfwgjp at 12:37| Comment(1) | TrackBack(0) | 科学・技術・社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年10月01日

「本音で語る」のルールについて

 第1回のサイエンスアゴラから続く、研究問題ワークショップ「本音で語る」。
 そこでは、全ての参加者の皆さんにお願いしているルールが幾つかあります。それを今回はご紹介します。
 研究問題の何たるかに関しては、こちらのエントリーを参照して下さい。

ルール1)固有名詞や個人名を伏せての発言を許容します
 科学研究の当事者で、何かの問題に巻き込まれている人は、文脈依存的に、政治的に弱い立場に置かれている場合が多いものです。それゆえ、その問題に関して社会に情報発信をしようとすることには、大きな心理的障壁があります。その勇気ある行動ゆえに、痛い目に遭わされ人生を狂わされた人も、現に少なからず存在します。
 また、ある事象に関する理解や記憶が不完全だったり、些末な言い間違いがあるからと言って、問題の所在が無くなるわけでもなければ、問題の所在に関して発言する権利が無くなるわけでもありません。
 そうした方々の人権と立場、人生、発言機会を守るため、個人を特定するような固有名詞(個人名や組織の名称を含む)等を伏せての発言を許容しています。
 自己責任でご自身にまつわる固有名詞などを開示していただくのは構いませんが、自分がそうしているからと言って、他人にそれを無理強いすることは堅くお断りします。

ルール2)批判と悪口は区別します
 日常的な言語運用の領域において、「批判」と「悪口」は同義語扱いされがちです。しかし、本来の意味での「批判」とは、学術的な意味において、“ある問題意識やその定式化、問いに対する答えやその論拠、答えを導く途中の議論などの当否を厳しく問う”というものであって、“誰かや何かを貶し、貶める”という意味での悪口とは明確に異なります。
 我々はこの違いを重視し、問題意識や問いに対する答え、議論と純粋に向き合うことを大切にしています。当座が悪口大会にならないようにしていただけますよう、ご協力をお願いします。

ルール3)問題と向き合って下さい
 とはいえ、何かを批判しているつもりでも、いつの間にか誰かや何かを悪役に仕立てて、これを打倒することが問題解決だと主張する向きは、残念ながらしばしばあります。議論の当座で意見の合わない誰かを攻撃することも、自分の心証や先入観に会う誰かを心情的に支持すると云うことも、しばしばあります。
 司会者も登壇者も、そして来場者も、全ての参加者は誰もが人間ですから、感情の動きから自由ではありません。しかし、我々は問題意識と向き合い、理解を深め、その解決に向かいたいと思っています。俯瞰的大局的に、問題意識を大切にしていただければと思います。無論、批判的見地から他人の問題意識を批判的に検討することを妨げるものではありません。
posted by stsfwgjp at 22:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 科学・技術・社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする